スマートシティ実証参加者座談会~あんしん見守りサポート事業~
令和6年度、SENBOKUスマートシティコンソーシアムのエネルギーWG/ヘルスケアWGの事業として、大阪ガスセキュリティサービス株式会社・NTT PARAVITA株式会社・大阪ガス株式会社・⻄⽇本電信電話株式会社が堺市と連携し、⼀⼈暮らしの⾼齢者を対象に「人感センサー・スマぴこ」と「睡眠センサー」「緊急通報装置」のデータをもとに24時間の見守りと健康・睡眠改善のアドバイスを行う「あんしん見守りサポート」事業の実証を行いました。
今回、この実証に参加してくださった皆さんに、「あんしん見守りサポート」事業について語っていただく座談会を開催しました。 「あんしん見守りサポート」事業の実証の詳細については下記をご覧ください。


<座談会参加者>
Yさん・Hさん(実証参加者)
大阪ガスセキュリティサービス株式会社 石田
大阪ガス株式会社 坪井
<インタビュアー>
堺市市長公室政策企画部 中川・山口
Q(インタビュアー):
あんしん見守りサポート事業の実証に参加されたきっかけや理由を教えてください。
Yさん:
普段私は民生委員の活動をしているんですが、民生委員の会議に大阪ガスセキュリティサービスの石田さんが来られてこの実証の案内をしてくださったのがきっかけです。
当時、あまり眠れない日が続いていたので、どういう感じで眠れていないのかデータで見て理解したいと思ったんです。
Hさん:
私も民生委員の活動をしているんですが、今回の実証に参加したのは3つの理由があります。
1つ目は母が亡くなって、一人暮らしになったことです。
2つ目は一人暮らしの高齢者の見守りサービスについて私自身が体験していれば、民生委員の活動の中で住民さんから聞かれた時にも具体的な説明やサービスの紹介など、色々とお話ができると思ったからです。
そして3つ目は、私は現在60代前半ですので見守りが喫緊の課題ということはないんですが、ゆくゆくのことを考えて具体的に見守りのサービスについて知っておきたかったんです。

Q(インタビュアー):
あんしん見守りサポートのサービスを利用してみての感想を教えてください。
Yさん:
自分の日々の睡眠データをグラフで可視化したものが毎月送られてくるんですが、自分の睡眠の内容や質が本当によくわかりましたね。それを見て色々と納得できたことがありました。
また、そのデータは離れて住む子どものところにも送ってもらったんですが、私の言葉だけでなく、実際に子どもたちにデータで「眠れている時間と眠れていない時間があるんだ」ということをきちんと理解してもらえたのもよかったです。それをきっかけに家族との話題も増えました。
Hさん:
まず、「見守られている」という安心感がありましたし、良いサービスだと思いました。
スマぴこの発話機能で、定期的に熱中症や特殊詐欺等についての注意喚起もしてくれましたが、それも良かったですね。

Q(インタビュアー):
あんしん見守りサポートの様々な機能のうち、どの機能が特に気に入ったか教えてください。
Yさん:
Hさんもおっしゃっていましたが、私もスマぴこの発話機能が特に良かったですね。朝から聞こえやすい音量で流れてきて、身近な情報を色々と得ることができましたね。民生委員として周りの高齢者の方に接するときにもお伝えできる情報が色々あって、良いなと思いました。
堺市のイベント情報なんかも流れていたので、それを聞いて実際にイベントに行ったりもしましたよ。
Hさん:
私は「安心感」という意味で、スマぴこの見守り機能が特に良かったです。あと、睡眠センサーで自分の睡眠パターンがわかったのも良かったです。
石田:
弊社ではこのサービスの方向性として、ICT技術を使ったサポートやアドバイスで皆さんにご自身の日々の生活パターンに気付いてもらって、生活改善につなげていただくということができれば良いなと思っています。
皆さんのお話しをお聞きしていると、まさにそれが今回の実証ではできたように思いますね。

Q(インタビュアー):
皆さんがご自身の健康管理について、普段の生活で行っていることや心がけていることがあれば教えてください。
Yさん:
私はいつも規則正しい生活習慣を心がけています。
今回、睡眠データを見て改めて、眠りに入る時間や朝起きる時間のリズムをきちんと作らないといけないなということがよくわかりましたし、データで生活習慣の振り返りができました。
食事時間などもそうですが、規則正しい生活をすることで、自分に何かあった時にも周りの人に気づいてもらいやすくなると思っています。
Hさん:
私も規則正しい生活は意識していますね。
普段から運動や食事、健康診断などを大切にしながら、趣味や民生委員、防災委員の活動などもしています。
へるすまーと泉北(南海電気鉄道株式会社が提供するウォーキングアプリ→https://healthsmart-senboku.com/)も使っていまして、グラフで日々歩いた歩数を確認し、貯まったポイントで電車に乗っています。
Q(インタビュアー):
最後の質問になりますが、ご自身に何かあった時の見守りについて、皆さんはこれまでどのように考えてこられましたか。また、あんしん見守りサポートのようなサービスがあればご自身の心配事が解決すると思われましたか。
Yさん:
私はこれまで自分のことは後回しにして生活してきて、見守りということについてもあまり考えてこなかったんですが、こういうサービスは高齢者のための大切な生活のサポートになると思いましたね。
Hさん:
私も今まであまり見守りということについて考えてこなかったですけど、心筋梗塞や脳卒中のような急病になったり、階段から落ちる、とか日々の生活でも色んなことがありますよね。そうしたときになるべく早く発見してほしいと思いますし、こういうサービスは大切だなと思いました。
実は実証が終わってから、スマぴこの発話機能の声を聞けなくなって寂しいなと思っていたんです(笑)。私自身、このサービスが実際に事業化されたらスマぴこの見守り機能をぜひ使いたいと思います。
石田:
堺市でも導入している緊急通報装置のサービスをより良いものにしたいと思って、今回の実証を行いました。スマぴこの人感センサー機能や睡眠センサーで勝手に見守ってくれる、みたいな世界感が実現できたら良いなと思いますね。今回の実証で試したサービスの事業化にはまだ課題もありますが、実証に参加してくださった皆さんのご意見も踏まえていいサービスにしていきたいと思います。
ありがとうございました。


ヘルスケア
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